第1084回 マーケティング創造研究会 | |||||
日 時 | 2013年2月7日(木)14:30~16:30 | ||||
テーマ | アクティブシニアとユニバーサルデザインの新しいコンセプト | ||||
講 師 | SUDI(湘南くらしのUD商品研究室)研究員 多田茂樹 氏 |
1)ユニバーサルデザインの7原則と適用例
2)トレンドセッターとしてのアクティブシニア
3)シニア向け商品企画の基本コンセプトの立て直し
4)ユニバーサルデザインの新しいコンセプト
―5つの新しいユニバーサルデザインの原則―
5)現在ヒットしているシニア向け商品、サービス
6)ユニバーサルデザインの今後の展開
・ 自然界に学ぶ「バイオミミクリー」の発想
・ 「ロコモティブ」(運動性)
・ ロボットによる生活支援
・ ITシニアの登場
▼興味深かったのは、「シニア向け商品を考える際の商品企画者の頭の中」を図式化した
「企画者の左脳」と「企画者の右脳」の解説でした。
現代のシニア世代の感覚は若々しいと左脳(理性)では理解していても、
右脳(固定観念)の因習的なシニア像に引っ張られてしまう。
若い頃に自分の祖父母やテレビやアニメの「老人」のイメージが刷り込まれ、
無意識にシニア・モデルとしてしまっているからである。
そのため、シニア向け商品開発者は十分に意識してその思い込みを清算し、
「因習的シニア・モデル」を意識の外へ追い出さなければ、新しい商品は生まれない。
このことをお聞きして顧客への“憑依”ということの必要性を感じました。
▼外資系戦略コンサルテイング会社で活躍し、現在、信州大学准教授の牧田幸裕氏が
著書「ポーターの『競争戦略』を使いこなすための23問」の中で
“顧客が自分自身でもわかっていないニーズを、他人であるマーケテイング担当者が
把握することは非常に難しい”、ではどうしたらいいのか。
“顧客ニーズを理解するとは、自分自身が顧客に憑依し、顧客になりきって、
その顧客の気持ちになるということである”と述べています。
(マーケテイング共創協会 座間 忠雄)