Zama talk

2012年03月08日
「皮膚感覚を生かすマーケティング」山口 創 氏
 第1070回 マーケティング創造研究会
日 時 2012年3月8日(木) 14:30~16:30
テーマ 皮膚感覚を生かすマーケティング
講 師 桜美林大学 心理・教育学系准教授 山口 創 氏

▼今回は、皮膚感覚と心の関係を長年研究されている臨床心理学、身体心理学ご専門の
山口 創先生(桜美林大学 准教授)をお招きして「皮膚感覚を生かすマーケティング」
についてご解説頂きました。

▼人間の五感について、基本的に音は聴覚、色は視覚、熱い・冷たい・痛い・柔らかい・固いは
触覚、美味い・不味いは味覚・・・と思っていました。

 しかし、先生のお話では、「五感のはじまりは皮膚から」ということで超音波・低周波音は
皮膚が感じている、色さえも皮膚は認識していることに驚きました。
 男女の皮膚感覚のちがい、「心地よい対象物と接していたい」身体部位、食感の魅力を感じる
食品等々の研究事例は商品開発実務に多いに役立つと感じました。

▼また「触感が判断を変える」というお話では、アンケート調査の際、
調査用紙を重いクリップボードにした場合と軽いクリップボードにした場合では、
回答結果に有意の差があったという実験例には思わず目を見張りました。大変考えさせられます。

 いま消費者の本音や無意識をどう調査するか、とらえるかがマーケティングのひとつの課題に
なっていますが、調査のツール(重い・軽い、肌ざわり等々)に よって回答が無意識的に
左右される……まさに「無意識」がこれからのマーケティングの課題だということを実感しました。

▼かのコトラー教授は消費者の精神に訴える「マーケティング3.0」の時代の到来を告げています。
さらに、これからは消費者の無意識に訴える「マーケティング4.0」の時代だろうという予感が
します。

(マーケティング共創協会 座間忠雄)

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