▼団塊世代が65歳を迎える今年、これからのシニア市場が大いに注目されています。
戦後の我が国において常に新しい文化を作ってきた団塊世代はどのようなシニア文化、
市場を作り出すのでしょうか。
(株)博報堂 新しい大人文化研究所 所長 阪本節郎氏にご解説頂きました。
▼従来のシニア、高齢者のイメージを団塊世代の人たちや現在40~50代の人たちは持っていない。
常に「若々しく前向きの意識を保ちたい」「センスがいいと見られたい」という意識を
強くもっている。
これからのシニア向けの商品開発やマーケティングの展開は、こうしたシニア層の意識や
人生観、価値観を基底にして対応していくことが重要なポイントになる。
その裏付けとして各種調査結果をご紹介頂きながらご解説頂きました。
▼興味深かったのは、日本のシニア消費は外資系企業や海外のメディアも注目しており、
多国籍企業は日本でシニア向けのビジネスモデルを作ろうとしている。
日本企業は海外に目をむけようとしているが、実は高齢化が進む日本国内が世界の
関心事になっている、ということでした。
▼我が国の経済の先行きは、消費税増税ともからんで悲観的な見方が多い状況ですが、
これからの「金もち」「時もち」のシニア市場を的確にとらえ、大きな消費マーケットに
することができれば、日本経済も再び活気づくことも可能でしょう。
そうした意味のことをドラッカーも言っていたようです。
(マーケティング共創協会 座間忠雄)