▼今回は、産学連携による「応用脳科学コンソーシアム」「応用脳科学R&D研究会」等を開催し、
脳科学の産業応用を推進している(株)NTTデータ経営研究所の萩原氏に以下ご解説頂きました。
1)世界の脳科学の産業応用はどこまで進んでいるか
アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリヤ、中国、韓国そして日本の状況や
グローバル企業における脳科学の活用状況(食品・化学・化粧品・自動車etc)の紹介。
2)人間の意識や行動の司令塔としての脳と心の理解
感覚器官・快情動と不快情動・ 記憶・意識と無意識etc
3)マーケティング調査は市場変化に対応しているか
脳の特徴からみた市場調査の限界と対応方法
4)脳科学活用のアプローチ
消費者の選好形成には一体何がどのように効いているのか
“製品Aと製品Bは味も香りも科学的には一緒なのに、消費者選考に違いが起る“、
マーケティングではよく聞く話です。それは何故か。
人間の脳の錯視の例から解説して頂きました。あっ、なるほどな!と”目からうろこ“でした。
▼最後に「脳科学を商品開発・マーケティングに活用するためには、
神経科学・心理学・認知科学等々の充分な知見が必要」という締めくくりは正にその通りだと思いました。
平林千春先生(東北芸術工科大学教授)も近著で
「これからのマーケティングに必要不可欠なのは人間学だ」と言っていますが、その提唱と符合しています。
(マーケティング共創協会 座間 忠雄)