▼毎年恒例12月研究会は、『日経トレンディ』編集長 渡辺敦美氏に
「2012年ヒット商品ベスト30と2013年ヒット予測ランキング」について
ご解説頂いた(第1部)後、第2部(座談会)は3人の実務家ゲストを
お招きしてヒット商品発想の秘訣やご苦労話をご披露頂きました。
【第1部】渡辺 敦美氏
1)2012年ヒット商品ベスト30とヒットのキーワード
・本年の大きな流れ・キーワードとして、「盛り上がる・楽しい・前向きに頑張る」
という気分が動き始めた。業界は違っても同じ方向が見えた。
(例)お茶のパッケージ⇒楽しい、元気になりたい。
・イノベーション⇒ビックリさせる。
(例)マルちゃん正麺
・本質を見直す⇒ゼロベースで考える。
(例)ハサミとは何か⇒ヒット商品の開発へ
2)2013年ヒット予測ランキング
・エモーショナルな商品・・・節約しつつも身の回りは楽しく、ワクワク感を求める。
・10人のうち2人が欲しいもの
【第2部】座談会「ヒット商品開発者に聞く!ヒットのキーファクター」
司会進行:渡辺 敦美 氏
座談会ゲスト:
(株)タニタ
広報室長 猪野 正浩 氏
プラス(株)ステーショナリーカンパニー
マーケティング統括本部第二製品事業部副事業部長 松本 竹志 氏
プロクター・アンド・ギャンブル(株)
マーケティング本部レノア担当ブランドマネージャー 川畑 麻美 氏
(株)タニタの猪野正浩氏に「丸の内タニタ食堂」、プラス(株)松本竹志氏に
「フィットカットカーブ」、プロクター・アンド・ギャンブル(株)の川畑麻美氏に、
「レノアハピネス アロマジュエル」等のヒット商品について
開発の目的・動機、開発に苦心した点、成果等についてご紹介頂いた後、
渡辺敦美氏の司会進行のもとに「モノつくりとコトつくり」「商品開発における社内のカベの突破」
「消費者へ伝える方法」「これからのヒット手法」「これからの注目キーワード」等の
テーマについて座談会が行われました。
▼第1部、第2部の全体を通して感じられたことは、これからの商品開発のキーポイントは
「消費者にビックリ感、ワクワク感を感じさせる」ことにあり、“五感消費”がキーワードになる
ということ。
また、「マルちゃん正麺」「フィットカットカーブ」のように、その商品の本質を見直し、
技術革新、イノベーションによっていままでなかった価値を作り出す。
このような視点から見れば、消費者が存在している限りモノ作りは永遠に続く社会活動であり、
価値ある営為だということをあらためて実感しました。
(マーケティング共創協会 座間忠雄)