団塊世代が65歳以上になり、新たにシニア市場が注目され、当市場をターゲットにした
商品開発が盛んに行なわれています。
シニア市場の基底は何か。それは「健康」です。特に「平均寿命」と「健康寿命」の差が
問題になります。(男性の健康寿命70歳、女性の健康寿命73歳)
健康寿命の延伸は厚生労働省・健康日本21(第2次)の中心課題になりました。
中でもロコモティブシンドロームとサルコペニアへの対策が重視されています。
ロコモティブシンドロームとは和製英語で「加齢に伴い、筋肉・骨・関節の部位に支障を来たし、
日常生活が困難になること」、サルコペニアとは「加齢により体内の筋肉の合成と分解の
バランスが崩れ、筋肉量が減少する現象」と定義されている。
今回の研究会では、ロコモティブシンドローム対策商品の市場性について
味の素ヘルシーサプライ(株)の高木正治氏にご解説頂き、またロコモ・サルコペニアに対する
アミノ酸の可能性について味の素(株)イノベーション研究所の加藤弘之氏にご解説頂きました。
【内容】
・ロコモへの負のスパイラル
・7つのロコチェック
・ロコモの恐れがある人
・アクティブシニアライフへの志向
・日経トレンディで「抗ロコモ」が2013年のヒット予測で2位にランクイン
・年を追うごとにタンパク質摂取量が減少(特に70歳以上は顕著)
・献立発想のアミノ酸強化食品
・タンパク質摂取とアミノ酸バランス(桶の理論)
・加齢による筋肉量の減少(サルコペニア)
・サルコペニアを中心とするロコモの負のスパイラル
筋肉の半減期(半分が入れ替わるのに要する期間)が48日とは知りませんでした。
また各種食品中の必須アミノ酸量、アミノ酸強化たんぱく加工食品・スープ・汁物、
間食・おやつ等々のお話は、市場研究だけではなく個人の食生活を考える上でも
大変参考になりました。
(マーケテイング共創協会 座間 忠雄)