Zama talk

2013年11月13日
「ヒット商品を作れる人・作れない人」 戸田 覚 氏
 第1101回 マーケティング創造研究会
日 時 2013年11月13日(水)14:30~16:30
テーマ ヒット商品を作れる人・作れない人
講 師  株式会社アバンギャルド/株式会社戸田覚事務所 代表取締役
ビジネス書作家 戸田 覚 氏

今回は、いまヒット商品はどうやって企画されているのか、多くのヒット商品の現場、
開発担当者を取材されている戸田講師に、ヒット商品に共通してみられる企画の
必要条件と成功ポイントについてご解説頂きました。
 
・いまの商品開発は、「価格を下げる」「機能を上げる」ことだけで勝負しようとしている。
 その結果、類似商品があふれ、商品の差異がなくなっている。

・現代は、“技術の果て”“価格の果て”“サービスの果て”が直ぐ訪れる時代である。

・現代のヒット商品とは、単にたくさん売れることではない。“果て”がすぐに来る。
 これを作ったら儲かるかな、という利益志向ではヒット商品は生れない。

・ではどうしたらよいのか。
 “お客さんがいかにしたら幸せになれるか”をまず第一に考えることが大事である。

・企画会議では、これを作って売ったらどの位利益が出るかという数字のみが
 着目されがちである。
 しかし、企画書の重要な目的は、上司が正しいジャッジをするための根拠になる
 情報を提案することにある。その情報とは何か。
 それはお客様が感動する、お客様が幸せを感じるリアルな情報である。
 企画の目的は、お客様の幸せ、満足感であり、企画書の目的は上司や経営者に
 ジャッジの判断材料を提案することである。

・成功事例・・・バンダイ(∞プチプチ)、カルビー(ジャガビー)、キングジム(ポメラ)等々。
 
今日、商品企画で一番大事なことは、利益や売り上げという数字をまず考えることではなく、
“お客様が幸せになれる”企画書を作ることであるというのは全くその通りだと思いました。
ではお客様の幸せを見つけるにはどうしたらよいのか。

例としてお台場の大江戸温泉の企画にあたり、いい歳のおじさんが25歳のOLに
なった気分で企画を考えたというお話は興味あるお話でした。
お客様の本音としての幸せ感は、アンケート調査などではなかなかとらえられない
面があるので、企画担当者は対象となるお客様の立場になってみる、
“憑依する”ということが今後は大事になってくるだろうと感じました。

牧田幸裕氏も著書『ポーターの『競争の戦略』をつかいこなすための23問』の中で
“顧客ニーズを理解するとは、自分自身が顧客に憑依し、顧客になりきって、
その顧客の気持ちになるということである。”と述べています。

(マーケテイング共創協会 座間 忠雄)

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