第1106回 マーケティング創造研究会 | |||||
日 時 | 2014年2月6日(木)14:30~16:30 | ||||
テーマ | |||||
講 師 |
(株)パルコ 「ACROSS」編集部は、1988年8月以来、毎月、渋谷・原宿・新宿の街頭で若者のファッションとカルチャーをリサーチする「定点観測」を行ってきました。2014年4月には定点観測400回(33年)を迎えるそうです。
今回は、1992年入社以来、この定点観測を継続されている高野編集長をお招きして、最近の定点観測や個人へのインタビューをもとにいまの若者のリアルと未来についてご解説頂きました。
・定点観測は、作り手の出しているトレンドを調査するものではなく、街の人たちが食べるもの、飲んでいるもの、着ているものを実際にどのように使っているか、どのように情報発信しているか、を生活者視点で観察するものである。そのコンテクストをどう読み解くかが定点観測の肝である。
「方法とステップ」
①まず観察の対象を定義する。たとえばポロシャツとは・・・。
②プレサーベイをする。
③テーマ設定と情報の共有
④実際の観察
⑤インタビューと撮影
⑥観察結果の分析とマトリックスの作成
⑦世代分類と時代解釈
「観察事例」
22才女性(CA研修生 独り暮らし)韓国通販ブランド
男子大学生・ストリート系ブランド
43才女性と33才男性の夫婦・カルチャー消費
19才新人類ジュニア世代・スケジュール帳のゴム
その他多くの観察事例をご紹介頂きました。
これまでにマーケテイング共創協会では、子どもの靴のトレンド定点観測から生まれたアキレス株式会社の大ヒット商品「瞬足」の開発(津端 裕氏)、行動観察調査の手法(株式会社エルネット 越野 孝史氏)、エスノグラフィ的手法を活用した生活者研究(花王株式会社 井上紀子氏)等について研究会を開催してきました。
これからの商品開発担当者やマーケッターには、従来にも増して消費者行動の観察と有徴記号の発見能力がますます求められるようになると思われます。
(マーケテイング共創協会 座間 忠雄)