第1118回 マーケティング創造研究会 | |||||
日 時 | 2014年9月10日(水)14:30~16:30 | ||||
テーマ | 「マーケティングの最新潮流 ~コンセプトブランディング戦略とは~」 | ||||
講 師 | 中央大学 ビジネススクール 教授 田中 洋 氏 |
今回は、ブランド研究で著名な中央大学ビジネススクール教授の
田中洋先生をお招きして、最近のマーケテイングのキーワードについて、
その意味するところと背景、活用方法等についてご解説頂いた上で、
今後、注目すべき「コンセプトブランデイング」(田中先生の造語)の
定義、活用等についてご解説頂きました。
・ビッグデータ
出所の異なるデータを付き合わせると何かがわかるかもしれない。
精度が重要ではなく、この現象とこの現象が同時に起こる(相関関係)が
わかればよい。
マーケターには、その相関関係を直観する能力が求められる。
・インバウンドマーケテイング
プッシュ型のマーケテイングに顧客は拒否感をもっている。
顧客の情報探索力の向上を目指す。
人々に対するアプローチの仕方を変える。
・O2O(Online To Offline)
オンラインで消費者に対して販促活動を行い、
リアルな店舗来店=オフラインを促進する。
・オムニチャネル
マルチチャネルを顧客の視点で、
顧客経験をチャネルの違いに気づかせず、シームレスに行うこと。
セブン&アイのオムニチャネル化。
・コンテンツ・マーケテイング
優良なコンテンツを開発して、検索エンジンなどを通して
ウエブサイトへの来訪者を増加させ、顧客になってもらう。
・これらの用語に共通するトレンドとは
・これまでのマーケテイングとはどう違うのか
(定義)
ブランド以外の、一般名詞をブランド化する。
(事例)
サントリー・ウイスキー「ハイボール」
ファイザー・バイアグラ「ED」
第一三共 トランシーノ「肝斑」
アメリカンエクスプレス「shop small」
P&G joy「なで洗い」
・コンセプトブランデイングの起源
・コンセプトブランデイングはどのような時有効か
・コンセプトブランデイングのプランニング―1~3
最近のマーケテイングのキーワードの中では「ビッグデータ」についての
解説に興味を持ちました。いま世の中、ビッグデータ、ビッグデータと
騒がれていますが、その本質と意義、活用方法については漠然とした
理解しかなかったのですが、田中先生のご解説に「なるほど」と思いました。
コンセプトブランデイングについては、これからの有用性を理解できました。
特にコンセプトブランデイングの起源について、「殉教」という考え方が
ローマ帝国時代に、ローマ帝国の圧政を受けたキリスト教徒の「ブランド」に
なったというお話が面白かったです。
(マーケテイング共創協会 座間 忠雄)