Zama talk

2014年12月17日
「ブランド・リレーションシップ ~消費者とブランドの絆~」久保田 進彦 氏
 第1124回 マーケティング創造研究会
日 時 2014年12月17日(水)14:30~16:30
テーマ ブランド・リレーションシップ ~消費者とブランドの絆~
講 師 青山学院大学経営学部 マーケティング学科 教授 久保田進彦氏

 今回は、青山学院大学教授の久保田先生に「ブランド・リレーションシップ」
という視点から ブランドの考え方と戦略についてご解説頂きました。





(主な内容)

  1. ブランド論の動き


・短期サイクルのヒット商品開発から長期的なブランド戦略へ
・発想の転換が必要になっている。
・「顧客を育てる」ことの大切さが、あらためて認識されるようになった。
・「ブランドは企業(だけ)のものではない」という認識をもつ。
・顧客を育てるには、「私のブランド」(my brand)という気持ちを
 抱いてもらうことが大事。
  

 2. 消費者とブランドの絆


・時間とともに形成されるので中長期的な視点が必要
・コカ・コーラの「ニュー・コーク」の失敗
・絆とは何か、どう測るのか、どのように育てられるのか
  

 3. ブランド・リレーションシップ

・消費者がブランドとの間に抱く心理的な絆や結びつき
・ブランドに抱く「愛着」や「ファン心理」のようなもの
・「態度」(好き・良いといった評価)を超えたものであり、
 きわめて強いロイヤルティを生み出す。
・伝統的なブランド・マネジメントと見落とされていた世界
 「ブランド・リレーションシップ」
・「ブランド態度」の測定
・「ブランド・リレーションシップ」の測定
・「ブランド・リレーションシップ」の効果→絶対的差別化
・「ブランド・リレーションシップ」の主な形成要因
・具体的な戦略へのヒント→「並ぶ関係」(対等性・共感性・協同性)


 



 消費者の行動データ(ログ・データなど)の分析だけでは、消費者の感性や
感覚はわからない。「刺激―反応」型のテストでは、「消費者はどうしてそういう
反応をするのか」がわからない。そういうお話から「ブランド・リレ ーションシップ」
(消費者がブランドとの間に抱く心理的な絆や結びつき) の考え方について消費者
心理の深い洞察と豊富な事例を通してご解説頂きました。

 「ブランドは企業(だけ)のものではない」「小手先のテクニックに走るよりも
「やっぱり、私の味方だ」と思ってもらえることが大事」という視点が新鮮に
感じられました。  
 

(マーケテイング共創協会 座間 忠雄)


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