第1154回 マーケティング創造研究会 | |||||
日 時 | 2016年5月11日(水)14:30~16:30 | ||||
テーマ | 「消費者の隠れた本音に刺さるマーケティングストーリーのつくり方」 | ||||
講 師 | 株式会社インテグレート 代表取締役CEO 藤田 康人 氏 |
今回は、味の素(株)在職時にキシリトールを日本で初めて導入し、キシリトール・
ブームを仕掛け、その後、ファイバー・デトックスを仕掛けて第2次ファイバー・
ブームを巻き起こした藤田康人氏(現・(株)インテグレート代表取締役CEO)を
お招きしてご解説頂きました。
―「課題」が曖昧だと正確な解決策は出てこない
―マーケティングを機能させるための「課題」の特定が重要
―今までの競争軸・アピールポイントとは違う軸で買われる
―潜在需要の掘り起こし
―“パーセプション(認識)チェンジ”が起こせるプランニングが必要
―消費者の「欲しい(意識)」と「買う(行動)」には大きなギャップがある
―「伝える」から「伝わる」へ
―テレビを見ない消費者の増加
―トリプルメディアの時代
―アド・アボイダンス(広告回避傾向)の顕著化
―「従来の広告という枠」を超えて、なんらかの“コンテンツ”を企画・制作・実施する
―「Attention」を生み出す「Pre-Interest」という動機づくりが必要
―情報クリエイティブという考え方(情報を戦略的に作り上げていく)
―ストーリーテリングとしてのIMC(メッセージ×メディアの統合)
―クロスコミュニケーション型
―アーンドメディア中心のマーケティングへ
―情報クリエイティブワークフロー
―開発したストーリーは、あらゆるコミュニケーション活動に活用
最初に、「売れ続ける仕組み作り」こそがマーケティングであり、経営そのもの
である、というお話から始まり、そのための考え方と方法論をご紹介頂きました。
その中でも消費者インサイトの発見とストーリー作りが要になります。事例も
いろいろご紹介頂きましたが、その中でも「中年男性のにおいケア商品」の事例は
大変迫力がありました。また「欲しい」と「買う」の間には大きなギャップがある
というお話で「黒い皿」(欲しい)と「白い皿」(実際に買う)という例も分かり
やすくて面白かったです。
研究会のタイトルは「消費者の隠れた本音に刺さるマーケティングストーリーの
つくり方」でしたが、マーケターの方々の胸にも響いたお話だったと思います。
(マーケティング共創協会 座間 忠雄)