第1174回 マーケティング創造研究会 | |||||
日 時 | 2017年03月23日(木)14:30~16:30 | ||||
テーマ | 「よなよなエールのマーケティング戦略 ~ファンとクチコミが育てるブランドのつくり方~」 | ||||
講 師 |
株式会社ヤッホーブルーイング よなよなエールFUNxFAN団 稲垣 聡 氏 |
今回は、“YONAYONAALE(よなよなエール)”や“水曜日のネコ”、“インドの青鬼”など、
ユニークなクラフトビールを成功させている株式会社ヤッホーブルーイングよなよな
エールFUN×FAN団の稲垣聡氏を講師にお招きし、ブランド戦略~クチコミ戦略~
熱烈なファン作り等を柱にしたマーケティング戦略についてお話し頂きました。
まず株式会社ヤッホーブルーイングは、ビール製造業ではなく、ビール製造×サービス業
であるという事業ドメインの話から始まりました。
個性的なビールを製造するだけではなく、ビールを中心としたサービスやコンテンツも
提供する。そのためにユニーク(差別化)なブランド戦略、クチコミだけで製品を売る、
熱狂的なファン作りを三本柱にしている。
・製品の差別化をブレなく一貫して行えばブランドのベネフィットが差別化される
→味や香りの徹底した差別化。
・クチコミの強化
→消費者が他のひとに話したいと思う5つの動機、
製品として予想外だとクチコミされやすいブランドになる、2種類のクチコミ効果、
リアルな場でのクチコミ喚起、「好き」を超えて「愛」へ(クチコミ伝道師)
・熱狂的なファンを作る
→5つの情緒的ベネフィット、お客様をファンに変え、ファンを熱狂的なファンに変え、
熱狂的なファンを伝道師に成長させる、熱狂的ファンを増やすプロモーション、
スタッフの密着プレイによるブランド体験等々。
一時のクラフトビールブームが去って連続赤字になったが、基本軸を変えずに3本柱の
戦略を展開し続けたということはすごいことだなと思いました。
お客様のファン化戦略についてはハーレーダビッドソンをお手本にしたということでした
が、一連のファン化戦略はAKB48をはじめとするアイドルグループとファンとの交流
あるいはサッカーチームと地元の応援ファンとの交流と似たような雰囲気を感じました。
こうしたお客様との交流は今後のマーケティング展開において大変大事になってくるように
思います。
(マーケティング共創協会 座間 忠雄)