第1175回 マーケティング創造研究会 | |||||
日 時 | 2017年04月13日(木)14:30~16:30 | ||||
テーマ | 「機会発見~生活者起点の市場のつくり方」 | ||||
講 師 |
株式会社 博報堂 博報堂イノベーションデザイン ブランド・イノベーションデザイン局 イノベーションデザイン部 ディレクター 岩嵜 博論 氏 |
今回は、(株)博報堂ブランド・イノベーションデザイン局 HUX部部長の岩嵜博論氏を
講師にお招きして、「機会発見アプローチによる生活者起点の市場創造」について
ご解説頂きました。
・問題解決のための分析的アプローチと機会発見アプローチの違い
・分析的アプローチは既知の問題(枠内発想)の分析・分解
・機会発見アプローチは枠外の視点から探索し、統合・構造化する
・問題解決手法では、いままでの延長ではない・複雑化した市場の先読みは難しい。
・「機会発見」3つのポイント
~枠内発想→枠外発想定量情報→定性情報分析→統合
・アイデアは道に落ちている→発見する力→新しい概念をつくる
・サンプル数N=1を基点にする
→枠外の人に聞く~対象者を全人格的に理解する(より深く理解する)
・エスノグラフィー調査によってひとりの人をまるごと理解しようとする
一般的な問題解決型アプローチとの違いから機会発見アプローチの基本について
ご解説頂きました。
また機会発見アプローチには既存の商品からどれだけ離れられるかが大事。
アウトサイダー的視点の人をプロジェクトに入れる。調査対象者に弟子入りする
という感覚(先生と弟子モデル)、自分は何も知らないという感じで先生に学ぶという
ような気持ちが必要等々、機会発見アプローチを実際に展開する際の注意点も
ご解説頂きました。
機会発見アプローチの実施と市場の先読みに際しては、マーケターに人間に対する
深い理解力と本質直観力がますます必要になるように思われます。
(マーケティング共創協会 座間 忠雄)